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映画「日本のいちばん長い日」ストーリーあらすじとキャストの紹介

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映画「日本のいちばん長い日」のストーリーのあらすじとキャストについて

去年の8月8日に「日本のいちばん長い日」が公開されました。
原作の名義は大御所ジャーナリスト、作家の大宅壮一さんとなっておりますが、著者としては半藤一利さんであります。

半藤一利さんは夏目漱石の孫にあたる方で、近代、現代史を中心とした歴史小説などを多く書かれている、これまた昭和を代表する歴史作家です。

昭和の歴史作家の大御所といえば「竜馬が行く」や「燃えよ剣」の司馬遼太郎さんが有名ですが、半藤一利さんは司馬遼太郎さんとも仲が良かったようですね。

半藤一利さんの作品で私が知っているのは「坂口安吾と太平洋戦争」と「日本のいちばん長い日」ぐらいしかないのですが、他にもたくさんの作品を書かれております。

さて、今回の映画化される「日本のいちばん長い日」は1967年に一度映画化されております。
(実際に昭和天皇も映画を鑑賞されたようです)

それを新しい形で再び映画にしたのが、今年上映される作品で、テーマは重いですが、間違いなく大作です。

あらすじやストーリーを振り返る意味でまとめてみました。

 

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原作について

この原作はもともと1963年の「文藝春秋」の同盟の座談会企画「日本のいちばん長い日」からスタートしております。

文藝春秋といえば、芥川賞や直木賞などの賞を司っている出版社ですね。
個人的には日本で一番権威のある出版社だと思っております。

半藤一利さんは当時、文藝春秋の社員であり、司会もされていました。

 

ストーリーのあらすじ

舞台は1945年の太平洋戦争末期の日本における、ポツダム宣言受諾にまつわるストーリーです。
日本の歴史においても非常に大きな意味がある部分だと思います。

戦争を続けるか、負けを認めるか。

非常に重いストーリー。というか史実。
この時の選択が違ったら、今自分は存在していなかったのかもしれない。

(本土決戦していたら、もっと人口が減っていたでしょうから、私達の親も生まれていなかったのかも知れません)

そう思うと、怖い様な不思議な気分になります。
本作品はノンフィクションですので、歴史的な背景を知っておくと、より作品に没頭できるはずです。

まず、重要なのがポツダム宣言だと思います。
ポツダム宣言は1945年7月26日にアメリカやイギリス、中国のトップから日本に発せられました。

内容をかいつまんでいうと、日本軍の壊滅や軍国主義の排除などを要求しており、戦争に降伏しない場合には速やかに壊滅させるという、恐ろしい内容です。

それは決してハッタリではなく、史実として、8月6日の広島と8月9日には長崎の原爆投下がありました。

その頃は枢軸国であったドイツやイタリアなどの国も、のきなみ降伏してます。
戦っていたのは日本位ですし、中立であったソ連も8月9日に参戦したこともあって、8月の10日を過ぎる頃にはポツダム宣言を受諾する方向性に傾いていたようです。

当時の総理大臣は鈴木貫太郎。
江戸時代生まれとしては最後の総理大臣だったようです。
(1868年生まれ、慶応4年、明治元年生まれです。実際には慶応4年9月8日に明治へと元号が変わったそうです。この場合、慶応4年の1月1日からさかのぼって明治元年となることから、江戸時代の生まれではない、という声もありそうですね)

個人的に、この鈴木総理は日本の終戦ために偉大な働きをした人物という印象があります。
けっこう危ない目にもあったようで、有名な二・二六事件や宮城事件という危険な事件をくぐり抜けております。
宮城事件とは1945年8月14日、つまり敗戦日の前日、陸軍、近衛師団の一部が日本の降伏を阻止しようとして起こしたクーデター事件です。

被害者は出ましたが、事件は鎮圧され、敗戦の玉音放送となりました。
もしここで鈴木総理が倒れていたら、どうなっていたのでしょうか。

降伏の流れは変わらないのかもしれませんが、混乱して降伏するのが遅れてしまったのかもしれません。

あまり知名度が高くない事件ですが、非常に恐ろしい事件だったと思います。
映画ではこの辺りの事件も大きく扱われております。

 

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キャストについて

重いテーマかつ大作ですし、キャスト陣もとても豪華です。
メインキャストは以下のような形です。

 

天皇役  本木雅弘さん

阿南惟幾役  役所広司 さん

鈴木貫太郎役   山崎 努 さん

畑中少佐役   松坂桃李 さん

佐々木武雄役  松山 ケンイチさん

保木令子役   戸田恵梨香 さん

 

役について補足です。

役所広司さん演ずる、阿南惟幾は鈴木内閣の陸軍大臣です。戦争継続を主張しておりました。
8月15日、ポツダム宣言受諾の後、自身を断ってしまいます。

松坂桃李さんが演じる、畑中少佐は先ほど述べた宮城事件の主犯の1人です。
宮城事件を起こし、15日の昼頃に自身を断ちます。

松山さんが演じる佐々木武雄は官邸を焼き討ちにしようして、お尋ね者になってしまう方です。
その後、日本中を逃げ回り、放火罪の時効15年を経て、再び世に出てくるという、とてもタフな人です。

実は佐々木武雄って、大山量士と名前を変え、財団法人「亜細亜友之会」を立ち上げた方なんです。
亜細亜友之会については、聞いた事ある人も多いかと思うのですが、亜細亜の留学生を支援などを行っている団体です。

なんていうか、壮絶な人生ですね。
時効まで逃げ切って、財団法人設立して理事長になって活躍するという。
怖い人なのか優しい人なのかわかりません。

戸田恵梨香さんが演じる保木令子は「玉音放送を阻止しようとする将校達に立ち向かう」といった、かなりかっこいい役どころです。

実際には危ないなんてもんじゃないだろうけど。
撃たれたり、斬られたりするリスクもかなり高そうです。
まさに最前線です。

映画を見るとそう感じるのですが、1945年8月15日って、本当に大げさではなく「日本のいちばん長い日」なのではないでしょうか。
これまでも。これからも。

 

まとめ

戦争ついて、体験してない者が意見を語るのは、はばかられる重いテーマだと私は考えています。

ただ、知っておくことは大切だと思います。
それも美化されたものではなく、できるだけ生のままで。

「日本のいちばん長い日」も映画である以上は、装飾もあるでしょう。
しかし、他の戦争モノの映画と比べてみると、装飾は少ない部類になるのではないでしょうか。

歴史を「知っておく」ためにはいい映画だと感じております。

個人的には原作も一度読んでみて欲しいです。
文字と映像、音声とでは、また違った感慨があります。

歴史的な事情を理解する、という点では、小説の方が伝わり安いように感じています。
歴史に興味がある方は小説▶︎映画の順で、そうでない方は、映画を見て興味が出たら、小説を読んでみるといい感じだと思います。

 

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